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令和元年度 札幌市長への要望書

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令和元年度 札幌市長への要望書

令和元年7月11日

札幌市長 秋元克広様

地下鉄東豊線建設促進期成会連合会
会長 牧野晃

地下鉄東豊線の清田区方面への延長について(要望)

 貴職におかれましては、安心して暮らせる強く優しい街、また、魅力と活力にあふれる成熟した街の実現など6つの道標を公約に掲げ、4月の統一地方選挙では63万票を超える市民の支持を受け再選を果たし、再び札幌市長として就任されましたことを心よりお慶び申し上げます。

 当地下鉄東豊線建設促進期成会連合会は、38年間にわたり東豊線の豊平区、清田区方面への路線延長について、要望活動を続けてまいりました。しかしながら、昭和54年の「地下鉄50キロ構想」で位置づけられた札幌市の地下鉄建設計画で「清田区方面」の区間だけが、いまだもって唯一実現されておりません。「清田区方面」は札幌市の地下鉄建設の積み残しになっています。
 ご承知の通り、清田区民は中心部に行くのに冬は1時間以上かかることが多く、交通の不便さは札幌市の中で際立っています。また、昨今は高齢ドライバーの交通事故が社会問題になっていますが、清田区では、高齢になり免許を返納したくても交通の不便さから車を手放せない高齢者が多くいます。札幌市民として、「同じ市民税を払いながら地下鉄のない清田区民は、公平な税の恩恵を受けていない」という不満も高まっています。

(1)清田区のまちづくりには地下鉄が必要不可欠

 札幌市は、各区のまちづくりの核となる「地域交流拠点」の形成に力を入れています。しかし、札幌市内に17カ所位置づけられた「地域交流拠点」の中で、清田地区だけは拠点形成がほとんど進んでいません。地下鉄駅がなく、バスターミナルも形成されないために、拠点が形成できないのです。
 札幌市は平成24年1月に策定した「札幌市まちづくり戦略プラン」で、新さっぽろ、真駒内など17カ所を「地域交流拠点」として位置づけました。この中で、平成28年に策定した「第2次都市計画マスタープラン」では、新さっぽろ、真駒内、篠路、清田の4カ所を「先行的に取り組む拠点」としました。
 しかし、17カ所の「地域交流拠点」の中で、地下鉄もJRもないのは清田だけであり、「先行的に取り組む」としながら、清田は一向に拠点形成が進んでいません。
 札幌市は一体、清田の「地域交流拠点」づくりに何をしてきたのでしょうか。また、何をするお考えなのでしょうか。私たちにはそれが全く見えません。本日はぜひ市長からお聞きしたいと存じます。

 私達は、清田に「地域交流拠点」を整備し、清田区のまちづくりを進めるためには、地下鉄駅が絶対的に欠かせないと考えます。

 清田区は地域中心核が形成されないために、大型商業施設等は区内にバラバラに立地し、まちづくり計画など無きに等しいような状況です。さらにバスターミナルも形成されないため、バス路線も不便極まりない状況にあります。
 昨年11月の定例市長記者会見において、報道機関から、清田区への地下鉄延伸に関する質問がありました。この時市長は「交通輸送量ということではなくて、まちづくりの観点から見ると、地域交流拠点の中で清田区だけが、都心への交通アクセスの面で課題があり、公共交通機関のネットワークを検討していかなければならない地域である」と述べられておりました。
市長が言われる通り「まちづくりの観点」を導入することで、延伸への道は開けてくると考えます。「都心への交通アクセスの課題」を解決するのは、地下鉄延伸以外にはありえないと私たちは考えます。

(2)札幌ドーム周辺地域の活性化について

 秋元市長は、このたびの選挙公約に掲げた「冬季オリンピック・パラリンピック招致」に基づき、2030年大会の招致に向けて、開催概要計画の見直しなどを進めていくことと思います。
 オリンピック・パラリンピックの開閉会式会場と想定される札幌ドームと北海道農業研究センター用地(国道36号線と羊ケ丘通に挟まれた用地)の利活用が、地下鉄の需要喚起と地下鉄東豊線の延伸、さらには豊平区東月寒および清田区方面の地域活性化に大きな影響を及ぼすと考えます。
 この農業研究センター用地には、「冬季五輪女子アイスホッケー場として月寒体育館の後継施設を建設する」ことが昨年発表されましたが、札幌のまちづくりの観点からいえば、この施設の建設だけでは全く不十分であると思います。オリンピック・パラリンピックの後も見据えた札幌ドーム周辺地域のまちづくりという複合的な観点に立って検討していくべきと考えております。
 こうしたことから、私どもの期成会としては、今回の市長の選挙公約にも挙げられている『冬季版ハイパフォーマンスセンター』を是非、北海道農業研究センター用地へ誘致し、オリンピックパークを整備されるよう要望いたします。同時に、北海道農業研究センター用地(国道36号線と羊ヶ丘通の間の土地)の利活用について、札幌市として本格的な検討を進めていただきたいと要望いたします。

(3)新千歳空港、北広島を視野に入れた地下鉄延伸

 清田区や隣接する北広島市大曲には、アウトレットパークやコストコをはじめとする大型商業施設が集積しており、清田区方面の交通輸送量はここ数年で急激な増加を見せています。
 また新千歳空港・道央自動車道を経由して国内はもとより、海外から多くの観光客が札幌市に来ています。新千歳空港の乗降客数は2017年には2270万人を超え、札幌市の観光入込数も2017年度1500万人を突破するなど、右肩上がりで増え続けています。
 札幌の人口はほぼ横ばいになっており、いずれ減少期に入ってくることが予想されます。こういう状況においては、国内外からの観光客など交流人口の増加を札幌市営地下鉄に取り込んでいく発想が重要になっていると私たちは考えます。
 札幌と北広島、恵庭、千歳を結ぶ国道36号線道央ベルト圏との連携を視野に入れての札幌市営地下鉄清田方面延伸のご検討をぜひお願い申し上げます。

(4)一刻も早い決定と着工を

 札幌市はここ数年、「採算性がないので、清田延伸は困難」と言ってきました。確かに、採算性は重要です。私たちはそれを否定しません。でも、公営交通は「採算性」だけで判断するものなのでしょうか。
 札幌市は、「30年で累積黒字」が地下鉄認可の「国の基準」だと言ってきました。そして「清田延伸はそれをクリアできない」、だから「困難」と言ってきました。 
 では、東西線と東豊線はどうなのでしょうか。30年で累積黒字になるのでしょうか。30年で黒字になどなりません。両線とも膨大な累積赤字を抱えています。これは札幌市も認めているところです。30年で黒字にはならないが、公営交通なので「市民の快適な生活のため」「住民の交通利便性の確保」「地域の活性化」「地域住民の福祉向上」などさまざまな政策判断、政治判断があって、東西線も東豊線も建設されたのではないでしょうか。
 清田方面も同じです。豊平区東月寒や清田区方面だけ「30年黒字」基準を持ち出し「困難だ」として切り捨てるのはまったく納得できません。
 札幌市がいう「国の基準」も、一応の目安かもしれませんが、法律や規則など明文化されたものなどどこにもないのです。したがって、そこに政策判断、政治判断の余地があると私たちは考えます。

 かつて札幌市は、清田区方面への地下鉄延伸を市の長期計画に載せ、市議会でも延伸を明言してきました。それを信じて、それに期待して清田区方面に家を建て住み着いた住民は数多くいます。私たちは、一日千秋の思いで地下鉄延伸着工を待ってきたのです。
 かつては札幌の街並みは、北海道農業研究センターまでだったかもしれませんが、今はその先に清田区が開け、さらに北広島市大曲地区の商業集積地区や工業団地などが開けています。地図をみると、地下鉄東豊線が福住止まりというのは、いかにも中途という感じがします。
 
 昨今、札幌市は都心アクセス道路やMICE施設、新幹線駅その他札幌中心部の開発・まちづくりばかりが目につきます。どうか地下鉄清田延伸など中心部以外の地域にもぜひとも光を当ててほしいと強く願います。

 秋元市長は2期目就任1か月後の新聞インタビューで、「今後10年程度を見据えて事業や必要経費、財源を考えていきたい」と述べられました。ぜひ、この中に地下鉄の清田方面への延伸を取り込んでいただきたいと、強く要望いたします。
 
 札幌市は現在、札幌市交通計画(平成24年1月策定)の改訂作業を行っていると聞いております。その中で昨年11月、地下鉄清田方面延伸を引き続き検討していく方針が明らかにされ、新聞でも大きく報道されました。特に、清田の地域交流拠点形成のためという「まちづくりの観点」が示されたことに私たちは大いに期待しています。ぜひ、令和元年度末に策定される次期札幌市交通計画に地下鉄延伸を記載するよう強く要望いたします。

 以上、豊平区・清田区の未来に向けた住民の期待と希望をご賢察いただきまして、地下鉄東豊線の清田方面延伸を積極的に検討していただき、一刻も早い建設決定と着工を地域住民の総意として、ここにご要望申し上げる次第であります。

地下鉄東豊線建設促進期成会連合会

会長(清田地区町内会連合会会長) 牧野晃

会長代行(清田中央地区町内会連合会会長) 鈴木亨

副会長(豊平地区町内会連合会会長) 中川昭一

副会長(美園地区町内会連合会会長) 楠本武男

副会長(福住地区町内会連合会会長) 石黒信一

副会長(東月寒地区町内会連合会会長) 有田京史

副会長(里塚・美しが丘地区町内会連合会会長)平目伸二

副会長(平岡地区町内会連合会会長) 鎌倉功

監事(月寒地区町内会連合会会長) 池田博

監事(北野地区町内会連合会会長) 伊藤昭夫

理事(清田地区商工振興会会長) 斎藤忠明

理事(札幌清田ライオンズクラブ地下鉄担当代表)山田敏夫

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